子育てに大切なのは「土台づくり」です。
家を建てるなら地震や災害に強い家を望むように、子どもの成長もまた強い心の基盤が必要です。
家はリフォームや改築ができても基礎が弱ければ限界があります。人の成長も同じで、乳幼児期に安心して挑戦できる経験を積めるかどうかが、その後の学びや人間関係、困難を乗り越える力に大きく関わります。
子育てにおける「土台づくり」とは?
「三つ子の魂百まで」という言葉は、幼少期の体験が一生を支えることを示しています。
3歳までに限らず、家庭での声かけや暮らしの中で「世界は安全」「私は大丈夫」という感覚が育まれます。
これは将来の自己肯定感や人間関係に直結する大切な基盤です。
乳幼児期が一生を支える理由
乳幼児期は「安心」と「挑戦」の両方を経験できる大事な時期です。
親の言葉や態度から子どもは安心を得て、挑戦を続ける勇気を持てるようになります。
家庭での関わりは、学校や社会生活の基盤になるのです。

失敗から学ぶ子どもの力
子どもは失敗して当たり前。できないことが多くて当然の時期です。
このときに強く叱られると「挑戦するより何もしないほうがいい」と学んでしまいます。
体験談①:靴はきに15分かかった2歳児
Aくんは毎朝、靴をはくのにぐずって時間がかかっていました。
親御さんは焦って「早くして!」と叱りがちでしたが、手順を分けて実況したり、過程を承認するように声をかけたところ、1週間で「自分でやる!」と言えるようになりました。
体験談②:コップを怖がった3歳児
Bちゃんはこぼすたびに叱られ、コップを怖がっていました。
こぼれても大丈夫な場で練習し、小さな成功を承認すると「もう一回やる!」と挑戦心を取り戻しました。
失敗を「経験」ととらえ、次のステップにつなげることが大切です。
家庭でできる“土台づくり”の実践
できなくても大丈夫と伝える
結果ではなく「挑戦したこと」を評価する。
過程を認める言葉がけ
「最後までやりきったね」「工夫したね」と過程を承認する。
小さな自立を見守る
服を選ぶ、配膳を手伝うなど、子どもが担当できる場をつくる。
シンプルなルールで安心感を育む
否定語ではなく肯定語で伝える。例:「走らないで」ではなく「歩こうね」。
親のセルフケアを忘れない
親が休むことはわがままではなく、子どもを支えるための大切な準備。
不登校や思春期にもつながる視点
不登校や思春期の親子関係のギクシャクも、根本には「安心して話せる関係」があるかどうかが大きく影響します。
幼少期に「失敗しても大丈夫」と感じられた子は、困難に直面しても回復しやすくなります。
登校の形は一つではありません。家庭が安心基地であることが、子どもの力になります。
親がまず整える「心のセルフケア」
親が「自分だけ我慢すれば」と思っていると、その緊張は子どもに伝わります。
親自身が安心できる時間や相談できる相手を持つことは、子育ての土台づくりにも欠かせません。
親が整えば、子どもも整いやすくなるのです。
まとめ|子育ての土台づくりが未来を支える
子育ては今の大変さに目が向きがちですが、実は未来を支える土台づくりの時間です。
乳幼児期に「安心」と「挑戦できる心」を育むことが、不登校や思春期の壁を乗り越える力になります。
失敗は経験の道。親子で一歩ずつ、未来につながる土台を築いていきましょう🌱
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